2016年後半から2017年初頭にかけて、ビットコイン価格はウィンクルボス兄弟が計画するビットコインetf承認の期待感から値上がりを続け、3月には1BTCあたり14万円台の史上最高値を記録していました。
ところが3月11日に米国証券取引委員会はビットコインetfを否決し、その直後にビットコイン市場が大混乱しました。etf否決の発表直後に、コイン価格が2割も暴落しています。
その後、米国証券取引委員会のコメントが発表され、将来的にetf承認の可能性が示唆された内容であったことから、コイン価格が持ち直しました。
今は仮想通貨投資を行うためには、投資家が自分でビットコインなどの仮想通貨の売買取引する必要があります。もしも近い将来に仮想通貨が証券化されたetf取引が行われるようになると、仮想通貨そのものを売買しなくても間接的にコインを保有することができるようになり、今よりも多くの投資家が仮想通貨取引を行うようになります。
今回は仮想通貨etfが否決されましたが、規制が撤廃されてetfが認められるようになれば、仮想通貨市場に莫大な投資マネーが流入し、仮想通貨価格が高騰することが予想されます。
取引所によってビットコインの価格が異なる理由
ビットコインは世界中の取引所で現地通貨や米ドルとの取引が行われていますが、大きな価格変動が生じると取引所ごとにコイン価格が大きく異なる場合があります。
日本円や米ドルなどの法定通貨はロンドン、ニューヨーク、東京など世界の限られた場所の外国為替市場で集中的に取引が行われているので、交換レートが大きく異なるようなケースは起こりません。
仮想通貨の場合はそれぞれの地域ごとに地元の通貨と交換されていて、中央集権的に限られた取引所で取引が行われる訳ではありません。
そのため、国や地域ごとに交換レートのバラツキが発生することがあります。
一般的な傾向として、ビットコインの需要が大きい中国や、中国人投資家が取引を行う日本の取引所では他の地域よりもコイン価格が高めに評価されるケースが発生することがあります。
最近はビットコイン投資の参加者が増えたため、以前ほど大きな価格差は生じなくなりました。
それでも大きな価格変動が起こると、今でも同一地域の取引所で交換レートに大きな差が生じる場合があります。
法定通貨を移動させる際は面倒な手続きが必要ですが、仮想通貨であれば取引所をまたいで簡単に移動させることができます。
このため仮想通貨では、取引所間の交換レートの差を利用したアービトラージ取引で利益を出すことも可能です。